If you follow me! A.T.
1月の礼拝で、イエス様が宣教を始められたお話をお聞きし、記憶が蘇ってきました。
それは、65年前、20歳の私が教会付属の幼稚園に就職して間もない頃、当時の園には、4、5歳児が約200名近く在籍し、毎朝、全園児が会堂に自分の椅子を運んで坐り、20分位の礼拝を守りました。園で唯一の男性は、牧師の園長先生、その前年に留学から戻られたばかりで、若々しく、お元気で。園児達は、毎週月曜日の園長先生の聖書のお話が大好きでした。ある日の礼拝、その日のお話は、「ガリラヤ湖畔でのイエス様と漁師の出会い」。一晩中、漁をしたけれど、何も獲れなかった。しかし、「お言葉ですから…」と、再び網を下し、思いがけない大漁に驚く漁師さん達の様子を、まるで目に見えるように、いきいきと語られた園長先生が、突然、歌いだされたのです。英語で! I will make you fishers of men,fishers of men, fishers of men, I will make you fishers of men, If you follow me! If you follow me! If you follow me! I will make you………(と続く)
先生は、張りのあるきれいな声で歌いながら、園児たちの間を歩かれ…、If you follow me!のところでは、一人一人の園児に向かって立ち止まり、話しかける様に歌われていました。はじめは、ちょっと呆気にとられていた園児達も、その軽妙なメロディと、明るいリズムに引き込まれ、次第に、“イフ ユー フォロー ミィー”と、唱和していました。その後も、ふだんの自由遊びの時に、砂場やブランコを漕ぎながら、“イフ ユー フォロー ミィー”口ずさんでいました。
楽譜も伴奏もなく、アカペラの曲で、私の聞き覚えに過ぎないのですが、今もしっかり耳に残っています。
『わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう』(マタイ、4、19)。イエス様の言葉は、確かに命令形です。しかし、前述の歌詞では、I will make you に続いて、If you follow me! と続きます。
これは、作詞者の心の琴線に触れた、イエス様の呼びかけ、促しと、聞こえたのでしょう。
私には、この『If』で思い出すのが、若い日に聞いた、松木治三郎先生のメッセージでした。先生は、しばしば、「もし、あなたが、心から願うなら、それらは添えて与えられるでしょう」と、促して下さったのです。
今、私には、今年101歳になられた友人があります。昨年夏の厳しい暑さで、それ迄の一人暮らしから高齢者施設に移られた、ゆり子さん。他教会の信者さんですが、コロナ禍で面会にも制限がある今、電話ではよくお喋りをします。昨日も、「私ネェ、いろいろあったけど、ニ十歳(はたち)から、今まで、イエス様に従ってきて本当に良かったわ」と。